「アーティスト村プレオープン準備」
10月下旬、山梨県アーティストキャンプ村に仕事に行った。
初のバンガロー宿泊客の予約があり、向かったのである。
ようやくプレオープンである。
初日は最寄駅である日野春駅に着く頃には、雨で崩れていた天気はすっかり回復し、見渡すばかりの快晴が広がった。
八ヶ岳が澄み渡った青空に雄大に聳える様子を、駅についていきなり目の当たりにできたのだった。
その後タクシーを呼び芸術村へと向かった。
着くとまずは、布団を宿泊用バンガローに並べ綺麗に並べ、管理棟の中も綺麗に整頓した。
そして初日は、あらかじめ予約していたハチバスターさんに、スズメバチ駆除をしてもらった。
あの掃除機で吸い取る、テレビでお馴染みのお兄さんである。
実は、母屋の屋根付近の外壁に大きなスズメバチの巣が飛び出していて、先月ハチバスターさんを呼んで診てもらったところ、天井の裏側に巨大な巣を作ってしまったとのことだった。
それでは危なくてとても営業できず、値段は張るがハチを退治してもらうことにしたのだ。
ハチバスターさんは、母屋の天井に穴を開けて巣を撤去し、天井に取り外し式の蓋を備え付けて改修するところまでやって、2時間半に及ぶ戦いの末、スズメバチを無事退治した。
途中天気が崩れ、冷たい雨が降り頻る中、防護服で身を守り、掃除機の音をウィーンッ!と立て続け、1人で悠然と戦い続けてくれた。
撤去した巣は35センチほどもある巨大なものだったそうだ。
近日、気候が急に寒くなったのが味方し、スズメハチが活動停滞していて、ほとんどが巣で寝ていたため、掃除機で吸い取りやすかったようである。
寒くてかえって幸運だった。
あと、不運なこともあり、なんと鶏肉4キログラムと生姜焼き用高級豚肉を厨房棟の業務用大型冷蔵庫に入れたまま腐らせてしまった。
三週間前に来た時の帰り、フリージングボタンをうっかり押し忘れてしまったのである。
なんて始末だろうか。
1日の仕事を終え、夕方軽く晩酌した。
夕飯は肉がないので、鯖缶でカレーライスを作り、たくさん食べて床についた。
初日から疲れ切ってぐっすり眠りについたのだった。