「生きている幸せと苦しみ」
生きている。
ただそのことだけが幸せである。
それが、本来、生きること自体の本質である。
そして命を与えてくれた神様と、この世の人間同志の絆に感謝する気持ちを持つ。
これが、幸せであるがゆえの人間的心がけとなる。
だが、生きるがゆえに苦しいこともたくさんある。
したくてもできない本能的な苦しみ。
求めても手に入らない、願望と現実の間に生じる想像的な苦しみ。
金や物や地位や権力を持っていないがゆえの社会的な苦しみ。
そう言った3つの苦しみを人間は基本的に持っている。
この世の嫌な事象を、運命によって強制的に味わわされる苦しみもある。
見たくなくても見てしまい、聴きたくなくても聴いてしまい、嗅ぎたくなくても嗅いでしまい、触りたくなくても触らなきゃならなく、味わいたくなくても味わう羽目に合う、五感の苦しみ。
また、自然の気候と災害に必ず影響を受ける苦しみ。
そして、時の政治の成果と社会的権力に巻き込まれる人間的な苦しみ。
こう挙げていくと、この世は苦しみばかりである。
だが、生きているそのこと自体は幸せそのものなのだ。
幸せであるがゆえに、あなたはこの世に神様によって生かされ、あなたも生きているのである。
生きていることは幸せ。
だが苦しみもたくさんある。
しかし、苦しいがゆえに、生命本来の生きる幸せは、より幸せに感じられるようになるのである。