『天地の痛み』F10
作家近影
「問いかけから文章が生まれる」
自分は頭がうやむやな時は、「どうしてだろう?」と、自分にも世界にも問いかけてばかりである。
夜中、エッセイを書き始める時もそうだ。
「どうしてそうなのか?」
「それはどう言ったことなののだろう?」
そう言う疑問形から文章を捻り出し始めることが常である。
エッセイを書くことについて言えば、疑問を呈しているうちになんとなく文章のあらましができ、最後にはスーッと書けてしまうのである。
自分にとって「なんでなのか?」と言う問いかけは、たとえ答えがないことであっても、とても必要なことなのだと思う。
それは理論的にと言うよりは、感覚的に問いかけており、なんでか?なんでか?と言っているうちに、手が勝手にキーボードを走り、エッセイ作品ができてしまう。
きっと神様が、文章を書く人間として、私の手指を使ってくださっているのだろうと思う。
私が「アーメン(=従います)」と唱えれば、神様が「よしわかった!」と書いてくださる。
そういった感覚だろうか。
このように私は、疑問形で自分と世の中のことを神様に問いかけ、私の背後にある神様の意思を代筆しているのである。
それが私のエッセイスタイルだ。