「死の予告編」
多忙で疲れていると、生きているうちから「永遠の安らぎ」に浸りたくなる。
そんな時、私は、寝ているだけでほぼ何にもしない。
というか、正直ヘトヘトで何もできないのだ。
でも結局、飽きるまで寝て休んで起きた後には忙しい日常が待ち構えており、一瞬だけの安らぎにしかならないのである。
本当の永遠の安らぎとは「死」しかなく、生きている間に「死」はたった一回、最後の瞬間にしか訪れない。
でもこのように一瞬の安らぎである「睡眠」が、実は「死の仮想体験(=死の予告編)」となっているのだ。
ところで、「死ぬ」とはどういう感覚なのだろう?
それは、ある時寝たら「夢の世界(天の国)へ意識が行って、自分の肉体の中に意識が戻ってこれない」。
そういう感覚なのである。
我々は毎日寝ても意識は必ず体に戻るが、死ぬと、天の国へと意識が飛んで行ってしまうのである。
実は我々は「寝て夢を見ること」で、「死ぬ練習」をしているのである。