「結婚しました」
2023年4月22日(土)、私は森木愛琥と晴れて結婚した。
結婚式会場は、東京カテドラル。
東京カテドラルは、丹下健三設計の、日本で一番大きいカトリック教会である。
この日を迎えるに当たって、私は最近、結婚式準備のために人生最大の忙しさで駆けずり回っていた。
あっちで妻のドレスや着物を買ったり、こっちでタキシードやモーニングをレンタルしたり。
打ち合わせにカテドラルに行ったり、司式司祭を依頼した若林神父様のいるフランシスコ会本部の六本木修道院へ行ったり。
はたまた、式で使う式次第という冊子を自分のオリジナルで作ったり、披露宴で配るお返しにオリジナルげーじゅつまるくん絵本を作ったりと、もうこの数ヶ月は結婚式準備で本当に大忙しであった。
そして今日、めでたく結婚式の日を迎え、私たちは夫婦になった。
式は、壮大で荘厳な教会聖堂で、楽しいながらも厳粛に挙げられた。
妻になった愛琥は、今年の4/8(土)の復活徹夜祭にて洗礼を授かったので、私たちは夫婦はカトリック教徒同士の結婚なので、ミサ式結婚式という形を取った。
参列者を前に指輪交換と結婚宣言をし、結婚証書に証人と共に署名して、正式に夫婦になった。
私はこうして独身者から妻帯者となったのである。
本当のことを言うと、私は一生独身で過ごすと思っていた。
元々は神父を目指して独身出家を覚悟していたし、今自分の選んだ芸術家という職業を理解してくれる女性が、世の中にそうそういないと思っていたからである。
そしてもう私は43歳。
成人した子供がいてもおかしくないオジサンの年齢である。
それに、イエス様に妻がいたら宗教上おかしいじゃないかと、誰か彼かに後ろ指さされそうで怖かったのもある。
私にとって結婚は、人生で最も不安な懸案事項であった。
でも、結婚がなんとできた。
世の中の結婚適齢期からずいぶん遅れただろうが、私は妻と一緒になった。
結婚はカトリック教会では「結婚の秘跡」として、神父になる「叙階の秘跡」と同じレベルで扱われる。
私は神父にならずに、神様は私に結婚をお与えになったのである。
本当に素晴らしい彼女を神様から授かったと思っている。
こうして、2022年4月22日は、私の人生で一番嬉しくめでたい日となったのである。