ヌードデッサン(EDEN絵画教室)
教室の後は餃子屋で打ち上げ
「EDEN絵画教室、今日も絶好調」
今日は私の絵画教室「EDEN教室」の女性ヌードデッサンの日だった。
生徒さんは2人だけで、私を含めて3人で今日のモデルデッサンを始めた。
そこに急遽もう1人加わり、4人でデッサンすることとなり、なかなか盛況のヌードデッサン会となった。
描き手の人数は少ないかもしれないが、一人一人が伸び伸びと集中して描けたという点で、大盛会だったと思う。
みんな白熱して描いてくれた。
モデルさんのOさんは初対面で、細身で筋肉質、背の高い美人さんであった。
以前には違うモデルさんでもヌードデッサンしたが、生徒の勉強のために、今日は体のタイプの違う方を頼んでみた次第だ。
「今までヌードデッサンした事がないので是非描きたい。」いう生徒Tさんは、今日その長年の願いを叶えた。
もう1人の参加者Oさんも20年ぶりのヌードデッサンだそうで、大変楽しんでもらえた。
遅れて参加したSさんも大変喜んでくれた。
私の教室では、広々とした天井まで吹き抜けの二階建てのアトリエで、存分に絵が描ける。
しかも一面北側の壁がそのまま窓になっていて、最高の自然彩光で描けるのである。
北側に窓があると、1日中を通してほぼ一定の日照条件で描けるメリットがあり、暗すぎず明るすぎず物が捉えられ、絵描きには最高の環境なのである。
今日は、立ちポーズ、座りポーズ、寝ポーズの3ポーズを4セット、12回、10分デッサンを行った。
私の教室では、10分で一枚描く速描きの練習を行っている。
というのは、早描きで何枚も特訓した方が抜群に上達することを経験上知っているし、それに速描きデッサンの方が何でも即時的な時代に合っている。
例えば、誰かに依頼されて描くことがあっても、そのお客様を10分で描くなら待たせることがない。
私の教室はそういう実践的な教育内容なのである。
今日は4者4様に素晴らしいデッサンが次々と生み出された。
まあ、もちろん講師の私は色まで塗って10分で仕上げられ上手なわけだが、生徒さんもレベルが高く味のあるデッサンを、次々と描き上げていった。
セツ風タッチのOさんは、マティスのデッサンのように上手く、とても20年ぶりにヌードデッサンを描くとは思えない上級レベルであった。
というのは、彼は私の卒業したセツ・モードセミナーでの先輩にあたり、セツの前衛グループ「セツ・ゲリラ」の一員まで務めた大ベテランでもあるのだ。
上手いに決まっている。
しかも驚くことに、彼はセツ学生当時、長沢節先生に指名されて選ばれたお気に入りのセツモデル(セツモードセミナー専属デッサンモデル)でもあったである。
また生徒Tさんはいつものように、カサカサとコンテで描くタイプのデッサン画であり、哀愁漂うような非常に情景的なデッサンをする。
私は彼女のデッサン画を「モノクロの印象派だ。」と評価してあげた。
急遽参加したSさんは、非常に素直でどの線にも迷いがなく、まるで彫刻家の大胆な彫りのように、中細マジックでザザッと直感的に描いていくスタイルであった。
粗野な荒削りのようなタッチでありながら、形を自分なりに解釈して描き出しており、どこか可愛くもあり、特に足の太ももがよく描けてるなという印象であった。
私の教室のデッサン画は、その人らしいデッサン画の追求を目指している。
隣の人と同じ絵は描くな!という教育である。
なので、形をそのまま精確に取るデッサンという意味合いは弱く、EDEN教室では精確なデッサンを重要視していない。
もし精確に描くのなら、描き手側の「己の内面の性質に、精確であれば良い。」
結局はそれが芸術だからである。
そうして、一人の芸術家として独り立ちできるところまで、私は生徒を育てたいのである。
12ポーズが終わり今日の教室を終了させた後は、生徒さんたちとオーナーの植田さんと4人で蒲田名物「羽付き餃子」を食べにいった。
植田さんに誘導していただき、京急蒲田駅に続くアーケード商店街の中の「金春(コンパル)」という餃子名物の中華料理屋に行った。
私はメガハイボール、植田さんは生ビール、生徒さん二人はライチジュースを頼み乾杯した。
みんなで目的の蒲田名物「羽付き餃子」を食べて楽しみ、その他にも空芯菜炒めや、ひき肉のレタス包み、黒ニンニクチャーハンなどをシェアして食べて、歓談を広げた。
「ヌードが描け餃子も食べられ、とても最高な1日だった。」と、生徒Tさんが言ってくれた。
それが私は、最高に嬉しく、教室をやった甲斐を感じている。
これからも、そういう言葉を励みにして、生徒や参加者が楽しい教室にしていきたいと思っている。