· 

「苦しさと共に生きる」

銀座ギャラリー暁「今を駆ける風たち」

左:iroka 中央:高田とうこ 右:YUTAKA
左:iroka 中央:高田とうこ 右:YUTAKA
左:YUTAKA 中央:長久保 環 右:iroka
左:YUTAKA 中央:長久保 環 右:iroka
左:松田洋子 右:YUTAKA
左:松田洋子 右:YUTAKA

「苦しさと共に生きる」

 

 

今日僕は生まれる。

苦しさと共に。

決して心地の良くない感触を味わいながら、この世界で呼吸をし始めるのだ。

朝起きて寝るまでの「今日」という、今日限りの人生を。

 

「生きるのが辛い。」と、自制している口が喋ろうとする。

でも言ったらおしまいだと思ってます。

だって口に出したら、辛さが鮮明になってしまうものね。

だから言いたい衝動に掻き立てられたら、私は芸術をするのです。

私の辛い思いは作品に込める。

あとで作品を見た私が、その時の辛さを記憶できるようにです。

 

辛いのが嫌なのに、辛いのを作品に記録して尊ぶとは一体どういうわけでしょうか?

私はマゾヒストなわけではありません。

でも辛い過去の記憶を未来に対しても留めておきたいのです。

「その時の辛さ」こそが、その時ありありと煩悶して生きた「私の証」だからです。

辛さとは、この世に刻印した、私の存在証明なのです。