『EDEN』
『「EDEN」シリーズを描く意味』
人生は様々な苦労を通り越して本物になる。
苦労のない人生なんて薄っぺらい紙と同じだ。
辞書のように分厚い本物の書物になるには、苦労に苦労を重ねなくてはならない。
苦労をなるべく避けて生きてきた人は、何回も簡単な困難につまづき続け、もっと大きな試練に立ち向かえなくなる。
その結果、自分で自分の命を殺めるか、重い病気になったら早く死んでしまうのである。
私は極論を言っているのではない。
人間の生活とは心の現れであり、どうでもいいやと過ごしている人は、長生きできないのである。
それは、古今東西、実に本当のことなのだ。
本物の人生を歩んだって、天から与えられた寿命で短い人生を送る場合もある。
しかしそれは、短い人生の彼の中ではリアルな濃い人生であって、長い人生を適当に生きる人よりも「長く生きる」のである。
それは、永遠に生きるという意味で、「=永く生きる」のである。
一生には様々な苦労があるだろう。
しかし、苦労から逃げず、苦労と共に歩み、自らの経験を高めて苦労を血肉にした者は確実に徳が高まる。
徳を積むとは、神様から自分に与えられた自分だけの人生を、リアルに生きた証を刻む事なのだ。
その結果、どうなるかといえば、なんと天の国の住人として現世から迎え入れられるのである。
その後、肉体の命が消滅した後も、魂は引き続き天の国で生き続けられるのである。
つまり、一生懸命に生きた者だけ永遠の命が約束されるわけだ。
残酷なようだが、そこは公平ではないのである。
これが神様の与える、楽園への道なのである。
私は宗教家として、また芸術家として、その道を「EDEN」シリーズとして描き続けているのだ。