新作F200号作品『聖母の夜明け』(2.56×1.94m)
ESSAY
「マンション建設工事音に妨害されての苦しい大作制作」
今、大きさがF200号の作品に必死に取り掛かっています。
「聖母の夜明け」というタイトルで、聖母マリアが暗闇の海から日の出のように現れる作品です。
ですが、正直手こずっています。
というのは、集中ができないのです。
実は、私の家の目の前で3階建てマンションを建設していて、日々工事の音で相当にうるさいのです。
昨日は文化の日で祭日なので、工事音は割と静かな方でしたが、高らかにカンカン鳴り止まない金属音に心を突き刺され、全く描けませんでした。
祭日なのに、これが朝9時から夕方5時過ぎまで続くんですから。
家にいるだけで、耳がヘトヘトに疲れて、精神と体力を膨大に消耗しました。
相当な耳疲れですよ、正直。
あと何やら作業員が叫んだり、家の軒先で笑って雑談したり、結構うるさいです。
リアルタイムにヘルツを測って提示する液晶装置も近隣住民に示さず、区の環境課に申し出たいレベルです。
あちらの仕事は進んでいますが、こちらの仕事が滞っているのですからね。
こちらが失った時間をお金に換算したら、相当な損失かもしれません。
その前は三日間連続で、コンクリートを流す音が大轟音で街の離れたところまで響き渡り、我が家は建設現場の目の前なので、耳も心も仕事の上でも、未曾有の騒音被害を負いました。
絵など集中して描けるどころではありません。
仕方がないので、騒音で弱った体で無理矢理起き続け、深夜に200号を描いています。
二日前の夜にはスーパーの前の壊れたタイルに足が引っかかり右足を捻りましたし、今月は、難が多いな、と正直思います。
小難が続いていますが、これが大難にならないよう祈って、実際の行動でも気をつけるばかりです。
作品制作に関わる「産みの苦しみ」は、私には正直少ないです。
だって、思いついちゃうんですから。
そして、その制作のための自分の行動プランがありますし、手法も道具もあらかた整っていますしね。
しかし音の環境が整っていません。
我が家は結構な防音壁仕様なのに、家の中までとてもうるさいです。
100メートル先まで工事音が聞こえているくらいですから。
それを隣でやられちゃ堪らないですよ。
今回は、不意の工事音に仕事の全スケジュールが妨害されて、精神と心はぐちゃぐちゃに乱れています。
この雑然とした心の様子が、絵画作品の画面に現れないよう、気をつけるばかりです。