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「新美術館ざんまい」

今日の色々

新構造展げーじゅつまるくん仕様チケット
新構造展げーじゅつまるくん仕様チケット
受付に愛琥
受付に愛琥
弟子:TAmAKIさんと二人で
弟子:TAmAKIさんと二人で

ドアのオブジェと大巻伸司


ESSAY

「新美術館ざんまい」

 

 

今日は妻が新構造展受付嬢の仕事だったので私も同伴し、国立新美術館へと一緒に来た。

妻はピンクのロングコートに黒いマフラー、自分で作った黒い柄のバッグといった格好であった。

このピンクのロングコートは私が去年買ってあげた冬の一張羅であり、妻は私の買った洋服や私の痩せていた頃の洋服のお古を、普段から好んで着ているのである。

私は黒スーツに黒シャツに、真っ赤な靴と特大の革製十字架ネックレス、ディオールの特大サングラス、といった神父ファッションだ。

 

乃木坂駅に向かう途中の表参道で、委員の星川さんに会って、一緒に新美術館まで同行した。

今日の係の妻と星川さんは裏口から入館し、係でない私は表口から入館した。

入ると、いきなり独立したドアのオブジェだらけ。

イブサンローラン展の関係のドア型オブジェらしい。

すかさず写真に撮り、その奇異な空間を愉しんで、コインロッカーへとまずは向かい荷物を預けた。

 

そして1番目の客として新構造展に行く。

私は、実はiPadカメラを回し、会場内展示風景の動画を撮る仕事を自主的に始めた。

実は2年前からこの動画撮影の仕事をしており、撮って編集した映像を、会のホームページからYouTubeにリンクして放映しているのである。

今年も、その放映のために動画撮影をして映像の素材調達を果たしたわけである。

 

絵画部の部屋を全部撮り終わると、10時45分。

実はその時間に、弟子のTAmAKIさんと新美術館正面入り口で待ち合わせしている。

彼女の高校時代の同級生が4人来るので、新構造展会場を案内する約束になっていたのである。

まずは私の200号作品を見せて反応を見ると、皆一様に「凄い!!!」と驚いてくれた。

中身の感想なども様々に戴いたが、狙い通りの反応に手応えはあった。

その後、TAmAKIさんの100号作品の陳列している場所へと誘導した。

皆、彼女の作品にも驚き、彼女も彼女の作品も「凄い!凄い!」と同級生達に褒めちぎられた。

撮影合戦が始まり、私もTAmAKIさんと二人で記念撮影した。

最後には同級生5人組の、作品を挟んだ集合写真を私が撮ってあげた。

その後、その中にいた私の絵画教室生徒に通うキコイ布造形作家Chicaさんに、工芸部の展示を案内してあげた。

そうこうしているうちに、私の両親が訪れた。

ちょうど絵の師の瀧川先生がいたので大作200号の前で、両親・私・瀧川先生の4人で記念撮影をした。

父はわざわざ美術館に来た割には展覧会には無関心であったが、母は展覧会と私の大作200号にしきりに感動してくれたようであった。

また、入り口を出たら廊下でばったり元セツモードセミナーの仲間・嶋田さんにも会い、彼女に無料招待ハガキを渡して観覧して頂いた。

私の200号作品の前で記念撮影も行い、その後、彼女とは別れて私は一人昼飯へと向かった。

 

丁度12時頃であった。

美術館外のおでん屋さんに入ると、おでんは夜しか提供しておらず、昼は味噌カツと台湾ラーメンだと言う。

おでんが食べたくて入ったのだが、仕方ないので味噌カツ丼とハイボールを頼み、その後生姜焼酎二杯も頼んで、味噌カツを肴に一人酒を楽しんだ。

なかなかに美味しかった。

実は食事中、新構造展招待ハガキをまだ郵送していなかった藍染神形作家の友人:田村晴海さんと美術評論家:宮田徹也さんに、同ハガキへと宛先を書いていた。

おでん屋を出ると、隣のセブンイレブンで切手をすぐさま貼り、六本木ミッドタウン内の郵便局へと向かいポスト投函した。

そして、新美術館館内に戻る。

 

あ~~~、少し酔っ払ったなあ、ほろ酔い気分。

実は幸運なことに新美術館では、新構造展会期と重なる展示が7つくらい他にあって、ほとんどが無料で入場できる。

そのため、あっちの無料展示を見たりこっちの無料展示を見たりで、午後の時間は大いに楽しんだ。

すごかったのは、大巻伸司の個展だった。

美術館の天井まで届く高さの巨大な切り絵の外皮でできた壺が、広大なワンフロアにポツンと一つだけある。

そのツボの中を上下に動くミラーボールの光源に透かされて、壁に影がはためき、さまざまな表情を作り上げていた。

また、100メートルはあろうかという、クラゲのような一枚布が、真っ暗闇のダダっ広いワンフロア内で一つの光源に透かされながら、強風でひらりひらりと煽られてダイナミックに動く。

そんなインスタレーションもあった。

本当にそれはもう圧巻の光景であった。

これが入場無料で見られるとは。。。ああ、得したなあ!

ボーダーレス展、カルチャー芸術展、日本工芸展、と後は見ていった。

すると妻から電話がかかってきて、用事があるから新構造展会場に戻れと言われ、すぐさま戻った。

 

瀧川先生の妹さんでペンション経営をしている方が来場されているので、今年の神奈川支部交流旅行の打ち合わせをしろという話であった。

急に言われても、事前情報が何もなく打ち合わせしようがないので、顔合わせと名刺交換をすることにした。

顔合わせが終わると、また新構造展会場から出て一人になった。

さあ、どこ行くかな。

 

少し、地下一階の休憩スペースやミュージアムショップで時間を潰した。

一階カフェの外テラス席でも時間を潰していたら、いきなり思いついて、名刺サイズの紙にげーじゅつまるくんの新構造展無料チケットなるものを描いた。

それを、新構造会場のチケット売り場のミレーの会のお姉さんに渡して、反応を楽しみたいと思ったのだ。

まあ、子供っぽい悪ふざけである。

入り口チケット売り場で悪ふざけのチケットを渡すと、案の定「かわいい。」という反応であった。

私もそれで上機嫌になり、そのまま、その絵はミレーの会のお姉さんにプレゼントした次第である。

 

 

そうこうしているうちにもう夕方5時。

妻も仕事を終えて合流。

 

2階にある高級カフェ「サロンド テ ロンド」に行って、全粒粉のサーモンチーズクリームサンドイッチにコーヒーで妻とお疲れ様会をした。

 

そして、昼食べられなかったおでん屋にまた行こうと話していたが、早く帰りたくなって結局おでん屋に行かず、家路についた。

ああ~~~~~~一日中長かったな。

巨大な美術館内を宛てもなく歩くのは大変な事であった。

 

こうして、新美術館ざんまいの一日が終わったのであった。

あ~、足がパンパン。

でも心は満たされ、めでたし、めでたし。。。なのでした。

 

 

【俳句】

・冬ぬくし 美術館旅 こころ旅

・冬の朝 ピンクコートや 一張羅

・六本木 冬の灯散らし 冴ゆる天

・味噌カツに 寒焼酎や 夢を見る

・生姜酒に 味噌カツ遣りて 夢心地