「主の祈り」リング
ESSAY
「新構造展搬出と内容の濃い1日」
今日は新構造展会期終了後の本搬出日であった。
久しぶりに朝から冷たい雨の日であった。
私は妻と2人で「小林満風」理事の元で小作品梱包を担当し、昼までの間の半日、国立新美術館搬入出スペースで汗を流した。
途中、また左脇腹が痛みだし、激痛に顔を蒼白にしながらの作業であった。
その後、お世話になった恩人『田中可伸 先生』のグループ展「ミニアチュール展」を観にギャルリー・ソレイユへと妻と向かった。
京橋に着くと、もう天気は陽まで差して晴れ渡った。
実は可伸先生はつい先日お亡くなりになられ、あまりの唐突のご逝去に驚かされたのであった。
実は、私はこのミニアチュール展に2020年に一度出展させていただいており、可伸先生のお世話になったのである。
可伸先生のご冥福をお祈りし、遺作「グリーン」を購入して、天国の旅路への御餞別とさせて戴いた。
それと、新構造社の所属メンバーの「大内敬子さん(会員)」、「川邊 和子さん(理事)」、「神谷由良さん(会友)」の3人もミニアチュール展には出展しており、彼女達の作品も鑑賞した。
その後、友人「田村晴海さん」が3人展をしている奥野ビル「ギャラリーG2」へと向かった。
田村晴海さんは「天空(テング)」を象(かたちど)った「神形(神の人形)作家」である。
この展示は、田村晴海さん、硯川秀人さん、田鶴浜洋一郎さんの3人展であった。
今回の田村さんのテーマは、龍の子供の「蛟(みずち)」の可愛らしい神形達と、茶色い如来像の神形5体の展示であった。
この「蛟(みずち)」は、14世紀の龍をテーマにしており、牙もツノも爪もない、全く無危害の龍で平和をもたらすとされているそうである。
実はこの蛟神形は2回目の出会いあり、1回目は今夏に銀座六丁目のギャラリーvent(ヴァン)で拝見し、非常に欲しかったものであった。
だが今回は予算不足で購入には至らず、また次回に予算があれば購入したいと思っている。
その後、ハッと思い出し、「ハウスオブクリスマス」というクリスマスショップイベントを臨時開催している銀座教文館へと赴いた。
教文館はキリスト教書籍専門の本屋さんである。
ここでクリスマスアイテムの特設販売を3階4階で行うと、先日SNSで情報を得ていたのであった。
色々と物色していて、一番素晴らしいものを発見してしまった!
ラテン語で書かれた「主の祈り」とシンボルの十字架がレーザー刻印されているステンレスの指輪だ。
もうこれは買わざるを得なく即買いした。
妻には別に、赤いマリアのポイントが付いているステンレス指輪を買ってあげた。
そして購入後、それぞれの右手の薬指に即、装着したのだった。
因みに、右手の薬指に指輪をするのは、「神との婚姻」の意味である。
そうして、丸の内線銀座駅から半蔵門線大手町駅を経由して、我が家への帰途に着いた。
また、長い長い内容の濃い1日であった。
そしてまた、前世の古傷の痛みが起こる左脇腹が、過労でキリキリと痛みの悲鳴を上げる。
うん、明日はゆっくりと休もうと思う。
【俳句】
・平和乞い 蛟(みずち)生まれし 蜃気楼
・牙無き龍 天に登るる 愛のため
・冬の傘 雨粒払い 邪気祓い
・聖夜待ち 神の指輪に 祈る朝
・古傷や 聖夜響ける 鐘の音に