「ガダラの豚」新作100号制作
ESSAY
「港の作家事務局」
今日は横浜黄金町の「港の作家美術協会」事務局に行ってきました。
今年度初の訪問です。
私はこの「港の作家美術協会」の事務局スタッフで副事務局長なのです。
来週に委員会会議があるので、そのための打ち合わせや、今年2月からの事務局長からの仕事の引き継ぎなど行いました。
予定では、私は2月から事務局長に就任することになります。
そのためのあれこれを今伝授してしてもらっているところです。
実はここは事務局ですがアトリエにもなっており、私は大作100号も制作しています。
事務局としての仕事が終わると、久しぶりの大作制作に入りました。
「ガダラの豚」と言う絵を描いております。
これは新約聖書に出てくる一場面を描いた絵画です。
「ガダラの豚」と言う話は、ある不治の病に冒された男の住む村にキリストがやってきて、その男の病を家畜の豚たちに乗り遷せて(うつさせて)、男の病気が治ってしまう話です。
しかしこの話には続きがあって、病を移された豚たちが狂ってしまい、集団で池に飛び込み自殺してしまうのです。
大切な家畜であった豚たちが一気に溺死してしまったために、村人たちからキリストは厄介者扱いされ、村を追い出されました。
男を治した代償が村からの追放だった、と言う悲しいオチです。
この絵は、一年前ぶりに着手する作品で、下描き程度にさらっと描いてありました。
その上に、激しい色使いで重厚にアクリル絵の具を載せていきました。
事務局アトリエでは、久しぶりになんとも楽しい制作感覚が味わえました。
昼過ぎから休み休み100号制作して、暗い夜まで踏ん張って制作に没頭しました。
今日は事務局に、大作作品制作にと頑張った1日でありました。
【俳句】
・主は春に 病い豚へと 移したる
・狂い豚 池に飛び込む 寒の暮れ
・僻地にて 大作挑む 冬絵筆
・上司から 渡さる遺産 春初め
・ハマの舎で 初商いや 絵筆道