湯島バイダム個展『YUTAKAの軌跡展』
親友画家:松田洋子さんが訪問してくれました。
YUTAKA写真作品『湯島界隈散策』
モデル:松田洋子 撮影機材:iPAD mini 5
撮影機材:DIANA INSTANT(ダイアナ インスタント)
ESSAY
「もうすぐ芸術ブームが起こる」
芸術家のように文化的な仕事をする時、やって得られる充足感は何よりも尊いと思います。
しかし、そういう仕事は適切なお金にならないことが多いです。
私は芸術家ですが、働いた分の適切な報酬がもらえないことの方が、日常茶飯事です。
サラリーマンより働いて、子供のお小遣い程度しか稼げないことの方が、ザラでしょう。
一般的なことを言えば、仕事とはお金を得るだけではありません。
やって失うものがあります。
それは仕事をするのにかかるお金、時間、労力です。
つまり、より多くのお金を得るために、仕事をするための原価、仕事に費やす時間、仕事を成し遂げるエネルギーの3つを失うわけですね。
芸術家の場合、その3つが統合して販売作品の価格へと変わるわけですが、それが適切な価格で必ず売れるわけではないのです。
実際多くの場合、それより遥かに安い価格でしか取引されておりません。
だから、アーティストは食えないじゃないですか?。。。
私は、そこの仕組みを是正したいと思っています。
そのために自分のアーティストサポート業も頑張っているし、これからも頑張りたいと思っています。
まあ、適切な価格で売れるビジネスシステムを作ることも大事ですが、アートが世の中の感心事にもならなくてはいけません。
それゆえに、美術文化を日本国民・世界市民の基本的文化にする運動も、私は頑張らなくてはいけないのです。
このエッセイの執筆やSNS・ホームページでの発表だって、最近はそのためのものとなっております。
まあ中には私事の日記的内容も含めていますが、日本国民敷いては世界市民の文化向上に寄与したいがために執筆・発表しているのです。
もちろんそこでは、そう言う芸術文化の普遍性を高める運動のほかに、ビジネスとして販売活動も営業活動も行っています。
まあ、世の中だいぶ、芸術文化に寛容になってきたと思います。
主にインスタグラムのようなSNSのおかげでアートは日々普遍性を高めておりますが、テレビ番組でもアートをネタにバラエティー番組が放映されるようになり、新旧メディア共々、国民の芸術に対する意識に火をつけたかと思います。
これがますます進み、「誰もが買いたい」とならなくてはいけません。
でもまだそうなっていないし、国民の生活の一部までになっておりません。
そのためには、嗜好性・多様性の是認が、国民の基本的な考えや文化の礎にならければ成り立たないことでしょう。
また以前より、隣の人が何か買ったからと、自分も同じものかそれに近いものを買う文化は、日本の同調文化にありました。
それが、アートの世界でも起こらなくちゃいけない。
もし、そうなれば、やっと芸術家は、芸術で生計を立てられる世の中となるでしょう。
そう言う世界が近づいているのが、電車の中での他客のうるさい会話の様子を見て、ハッと分かりました。
実は最近、電車に乗っていて隣のお婆さんたちの会話で失望ました。
「知り合いの◯◯さんの、親子ほど歳の離れたカップルの結婚」をネタに、眉をひそめて批判しあっていたのです。
はっきり言って時代遅れで、前時代的な発想ですよね。
本来なら人間は誰を愛しても良いはずです。
そうやって人と変わったことをする人を「いやねえ」と言って、偏見で扱いイジメの対象にする話ぶりで、うるさく騒ぎ立てていました。
でもそれが、もうヨボヨボのお婆さん達だったことに私は安心したのでした。
そんなことを電車内のような公共の場所で、うるさく騒いで話題しているのは後期高齢者しかおりません。
「ああ、そうか。その世代が皆あの世に召されたら、確実にアートのブームが来るな。」
そう確信できました。
ある関係筋の話によれば、そんなに月日はかからずに、2、3年でアートのブームが来るとも言われています。
私は、とても楽しみに、その日が近づくのを願っております。
【俳句】
・表現者 冬働けど 金薄し
・身を粉に 心を粉に 春絵筆
・世の冬は 金品の寡多 甚だし
・芸の汗 ゆたり寛ぐ 冬の湯や
・芸術家 辛きを辛く 謂わぬ春