『EDEN絵画教室』6/1.2024
「自由制作」
制作風景
ESSAY
「辛い時だってあなたはあなたです」
楽しいひと時の人生の充足感は、何にも替え難い貴重なものです。
幸せ。
ハッピー。
大満足。
そう言うものは、本当に生きている実感だと言えるでしょう。
その時のあなたは、本当のあなたです。
しかし、悲しかったり、疲れてたり、痛かったり。。。。そういう苦しい瞬間の生きている実感はどうでしょうか?
あなたはあなたでないのでしょうか?
充足していない瞬間は、生きていなくて、人生の質は薄っぺらなのでしょうか?
。。。いやそれどころか、不充分な瞬間は、人生の質的にはど真ん中に濃いのです。
一般的に言われているQOL(Quarity Of Life=人生の質)は、状態が上がることばかりを言います。
でも下がることだって、それこそリアルな体験で、QOLの本質なのですよ。
あなたも、貧乏で苦しい時の一つくらいは、今までにあったことでしょう。
その時、自分の惨めさをひどく感じなかったでしょうか?
そう言う時は、何もかもが嫌なくらいアリアリと見えて、いつも以上に自分と向き合いますよね?
時には「死にたい」と思いながら死ねなくて、生きることを、楽しい時以上に執着することもあるでしょう。
つまり苦しい瞬間、あなたは自分の人生を陰惨に生きまくっているのであり、実はそれは生きている実感が高いことなのです。
私の私観では、人生の本質は「苦しいこと」です。
だって、苦しいから、そうじゃいけないと楽しく努められるのですから。
とにかく避けて通りたいそういう負の瞬間は、生きている以上絶対に無くなりません。
むしろ充足している瞬間より、負の瞬間の方が、大抵の人生では圧倒的に多いと思います。
だったら、人間はそれと向き合うしかないじゃないかですか!
逃げたって、ダメです。
その逃げは、逃げれば逃げるほど自分の至らなさに向き合う結果を招き、逆に逃げられないのですから。
要するに、人間は、辛い状態だからこそリアルな痛みを感じ、イキイキと負の思いに浸れるのですよ。
そう言う辛い時だって、あなたは本当のあなたなのです。
【俳句】
・救わんと 翼広げて 梅雨を飛ぶ
・楽しさと 苦しさ量る 夏の星
・通ですね 冷き夏の かき氷
・暑き日や アイスコーヒー ガブ飲みす
・梅雨映す 苦しみこそが 生きる糧